
英語のニュースや問題集で
John won first prize in the speech contest.
という文を見て、「あれ? the first prize じゃないの?」と違和感を覚えた方は多いと思います。
どちらも見かけるだけに、「どっちが正しいの?」「ニュアンスは違うの?」とモヤモヤしやすいポイントです。
この記事では、結論 → 理屈 → 使い分けの順で、ブログ読者の方にもイメージしやすいように整理していきます。
結論:どちらも文法的にはOK、ただしニュアンスが少し違う
先に結論からまとめると、次のようになります。
- John won first prize in the speech contest.
→ 自然でよく使われる言い方。
→ 「スピーチコンテストで一等賞を取った」という**“順位・区分としての一等賞”**にフォーカス。 - John won the first prize in the speech contest.
→ こちらも文法的には正しい。
→ 「そのコンテストに用意されていた特定の“一等賞”という賞(トロフィーや賞品)」にフォーカスするニュアンスが強まる。
つまり、無冠詞の first prize は「一等というポジション」寄り、the first prize は「その一等賞という具体的な賞」寄りのイメージです。
なぜ「the」があってもなくてもいいのか?
「first prize」は“順位・称号”として扱われることが多い
まず押さえたいのは、prize(賞)という単語が「モノ」としても「称号」としても使われるという点です。
- モノとしての prize:トロフィー、賞金、商品券など
- 称号としての prize:「一等賞」「二等賞」といった“ポジション・タイトル”
英語では、「順位・称号」としての表現は冠詞をつけずに使われることがよくあります。
- win first prize(一等賞を取る)
- win second prize(二等賞を取る)
- win first place(一位になる)
このときの first prize は、
「一等という種類の賞」=「一等というポジション」
として扱われているイメージで、“肩書き”に近い感覚です。
そのため、冠詞なしで first prize と言っても自然になります。
「the first prize」は“その場に一つしかない具体的な賞”に焦点
一方で、the first prize と言うときは、話し手の意識が少し変わります。
- 「そのコンテストに用意されている“あの一等賞”」
- 「一つしかない、特定の一等賞」
というように、**具体的な賞そのもの(トロフィー・賞金・賞状など)**を指しているニュアンスが強くなります。
イメージしやすい対比
| 表現 | 焦点 | イメージ |
|---|---|---|
| John won first prize. | 順位・称号 | 一等というポジションを勝ち取った |
| John won the first prize. | 具体的な賞 | そのコンテストの一等賞(という賞)を手にした |
どちらも「一等を取った」という意味では同じですが、
“どこにピントを合わせているか”が少し違うと考えると理解しやすくなります。
似たパターン:冠詞がつかない「称号」っぽい表現
同じような感覚の例は他にもあります。
- win first place(一位になる)
- win second place(二位になる)
- be elected president(大統領に選ばれる)
- become chairman(会長になる)
これらも、「役職・地位・順位」などの“ポジション”を表すときは冠詞が省かれやすい表現です。
一方で、the をつけると「その場に一人しかいない特定の存在」という意識が強まります。
- He is the president of the company.
→ その会社の社長という“特定の一人”
この感覚を first prize / the first prize にも当てはめると、
ニュアンスの違いがかなりクリアになるはずです。
実際の使い分けの感覚
日常的な英語では、コンテストや試合の結果を話すとき、
- John won first prize.
- She won second prize.
- He won first place.
のように、冠詞なしの形が非常によく使われます。
「結果報告」としてサラッと言うときは、まずこちらをイメージしておくと自然です。
一方で、例えばこんな文脈なら the first prize もありえます。
- The first prize was a trip to Hawaii, and John won the first prize.
→ 一等賞という“賞品”にフォーカスしている
この場合は、「その一等賞(という賞品)」という具体物を指しているので、the がしっくりきます。
まとめ
まずは「結果報告=first prize」で覚えるとラク。最後にポイントを整理します。

英語学習としては、まずは
「コンテストで一等を取った」= win first prize
という型で覚えておくと、実際の使用頻度にも合っていて使いやすいです。そのうえで、「賞そのものを指したいときは the もあり」とニュアンスを足しておくと、表現の幅がぐっと広がります。



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