
英語学習をしていると、
「What’s wrong with you? は具合が悪そうな人に『どうしたの?』と声をかけるときに使う」
と説明されることがあります。
特に英検3級のテキストでは、このように紹介されていることが多いのですが、実際の英会話では、この説明だけを信じて使うと誤解を招く可能性が高いのです。
この記事では、英検テキストがそう教える理由と、ネイティブが日常会話でどう使っているのかを比較しながら、安全で自然な「どうしたの?」の伝え方を整理していきます。
結論:英検の説明は「間違いではない」が、実際の会話では不十分
まず結論から言うと、
- 英検テキストの説明は“学習用としては正しい”
- しかし、現実の英会話では “怒り・非難” の意味で使われることが多い
というのが実情です。
つまり、
「What’s wrong with you?=優しいどうしたの?」と覚えるのは危険
ということです。
解説:なぜ英検テキストは「優しい意味」だけを教えるのか?
英検3級は中学生レベルを対象とした試験です。そのため、テキストは次のような方針で作られています。
- まずは「基本の意味」だけを教える
- 日常会話の複雑なニュアンスは扱わない
- 初学者が誤用しやすい“攻撃的な意味”はあえて省く
実際、医者が患者に
What’s wrong with you today?(今日はどうされましたか?)
と聞くのはごく普通です。
このように、「体調や問題の原因を尋ねる」という用法は確かに存在するため、英検テキストの説明は「間違いではない」のです。
しかし、日常会話では“怒り・非難”の意味が強い
ネイティブの日常会話では、What’s wrong with you? は次のような場面でよく使われます。
- 相手が非常識な行動をした
- 危険なことをした
- 失礼な発言をした
- 「ちょっとおかしいんじゃない?」と言いたいとき
例:
You almost hit that kid!(子どもにぶつかりそうだったじゃないか!)
What’s wrong with you?!(何考えてるんだよ!)
このように、「お前どうかしてるんじゃないの?」という強いニュアンスが自然に出てしまうのです。
英検テキストがこの側面を教えないのは、初学者が誤用してトラブルになるのを避けるためです。
What’s wrong with you? と What’s the matter with you?
理解しやすいように、2つの表現を比較してみましょう。
| 表現 | 主なニュアンス | 使われる場面 |
|---|---|---|
| What’s wrong with you? | 非難・怒り・あきれが出やすい | 非常識な行動へのツッコミ |
| What’s the matter with you? | 心配寄り(ただし強い口調なら不満にも) | 体調不良・落ち込み・様子がおかしいとき |
英検テキストが紹介するのは、
What’s wrong with you? の「心配」バージョンだけです。
しかし、実際の会話では
「怒り」バージョンの方が圧倒的に使用頻度が高い
という点が重要です。
優しく「どうしたの?」と聞きたいときの安全な表現
あなたの読者が実際に英会話で使うなら、次の表現の方が圧倒的に安全で自然です。
- Are you okay?
- Is something wrong?
- What’s the matter?
- Are you feeling alright?
これらは100%心配のニュアンスなので、誤解される心配がありません。
まとめ
英検の説明は“入口としては正しい”が、実際の会話では注意が必要。最後にポイントを整理します。

英検テキストはあくまで“入口”です。実際の英会話では、相手との関係性・声のトーン・状況によって意味が大きく変わるため、その点を理解して使い分けることが大切です。



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